なぜエアバンド(航空無線)を聞くの?
- 1.盗聴で逮捕されたりしないの?
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エアバンド(航空無線)は電波を使っています。この電波は市販されている受信機を使えば誰でも受信することが出来ます。
受信機を使って、他人同士の無線通信を、その内容を知るために、当事者の同意なく聞く行為を「傍受」と言います。「傍受」は聞くことが目的で、その内容を利用する意思がない事が一般的です。これは法律的に認められている行為です。
当事者同士に気付かれないように、会話や通信を「盗み聞く」行為は「盗聴」と言います。「盗聴器」などは、当事者同士に気付かれないように、こっそりと室内などに仕掛けられて会話を盗み聞くために使われます。
しかし電波法では、「傍受」「盗聴」ともその行為自体は法律違反にはなりません。なので盗聴器を販売する行為も罪に問われることはありません。問題は「盗聴」行為を行うまでの過程と、「盗聴」により得られた内容の取扱です。
盗聴器を仕掛けるために、他人の部屋に侵入すれば「住居不法侵入罪」などの犯罪になります。また電波法では「受信により知り得た情報を第三者に伝えたり、その情報をもとに第三者の利益を損なう等の行為」を行った場合に電波法違反の犯罪となります。
このように、一般的に趣味としてエアバンド(航空無線)を聞くのは「傍受」であり、罪に問われる心配はありません。ただし実際に聞いた内容や音声データなどをSNS等にアップロードする行為などは、電波法に抵触する可能性がありますのでご注意ください。
- 2.航空機撮影のための情報源になる
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では、ここからはエアバンド(航空無線)を聞く目的について、いくつか挙げていきます。
エアバンドを聞いていれば、航空機の動向が簡単に把握できます。例えば、撮影のターゲットとなる航空機がいつ離陸するのか、いつ到着するのか、また到着後はどのスポットに入るのかなど撮影を成功させるために大事な情報が得られます。
航空機の撮影には、エアバンドは欠かせない重要な情報源になるんです。
- 3.空港での送迎時に、搭乗機を見逃さずに済む
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大きな空港では、いろいろな航空会社の、たくさんの航空機が行きかっています。
ご家族や友人の送迎のために空港に行き、展望デッキから航空機を見たことがある方は、たくさんの航空機を見て「どの飛行機に乗っているんだろう?」と思った事があるのではないでしょうか。
お見送りの際には、ご家族の乗っている航空機がいつ離陸するのか判らなかったり、お出迎えの時にはご家族の乗った航空機がいつ到着するのか、遅れるのか早く着くのか、結構ドキドキ・イライラすることがありますよね?
そんな心配など、エアバンドを聞いていれば一発で解決!
ご搭乗の航空機の便名さえ判っていれば、空港でエアバンドを聞いていれば、離陸や到着のタイミングが手に取るように判ります。もう、空港の送迎デッキでドキドキすることはありません。
- 4.搭乗機のフライト状況がよくわかる
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航空機内での電子機器使用に関する制限が緩和され、機内で受信機を使用することが出来るようになりました(電波を発することが出来る送受信機は除きます)。
航空機は電波を通しにくい素材で作られているので、地上の管制官からの電波はほとんど聞こえません。しかし、自分が搭乗している航空機から送信される電波は十分受信することが出来ます。
これを聞いていると、 現在の飛行高度、降下のタイミング、方位の変更など、これから航空機がどのような飛行をするのかがよく判ります。
揺れるエリアを避けるため高度やコースを変更するなど、パイロットが乗客の安全と快適性を考えて飛行する様子も、エアバンドを聞いていれば知ることが出来ます。
情報が得られるというのは、特に悪天候時などは有利です。
前述の通りパイロットは乗客の安全性と快適性を維持するため、出来る限り航空機が揺れないように考えて飛行します。エアバンドを聞いていれば、いつ頃揺れが始まるのか、どれくらいの間揺れるのかなどの情報を得ることが出来るので、心の準備が出来ます。機内でのエアバンド(航空無線)受信については、【航空機内でエアバンドを受信】のページで詳しく解説しています。
※航空会社によっては、「電波を発することが出来る、トランシーバとの見分けがつきにくい」など、他の乗客から誤解を受ける可能性やその他安全確保等の理由から、機内でのエアバンド受信を禁止しています。予め、各社の対応状況をインターネットや電話等で確認しておく等、ご配慮をお願いします。
- 5.ただただ航空機や無線が好き
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結局、これが究極の理由なんです。
便利とか、情報が知りたいとか、そういうことは抜き。 とにかく飛行機が好き、無線が好き!それだけの事なんです(笑)