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- 1.DJ-X100の主な仕様
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最初に「DJ-X100」の主な仕様を記載します。
項 目 仕 様 備 考 受信可能周波数 30~470MHz 標準では一部非対応周波数あり 受信電波形式 アナログ:AM/FM/ナローFM/FMラジオ放送
デジタル:T98/D-STAR/DMR/C4FM/AIS使用電源 リチウムイオンバッテリーパック(DC3.6V)
単三型アルカリ乾電池×3本(DC4.5V)
外部電源:DC5V(USB端子)アルカリ乾電池使用時は
オプションの乾電池ケース
(EDH-46)が必要バッテリー持続時間 リチウムイオンバッテリーパック:約12~16時間
単三アルカリ乾電池:約5~7時間メーカーの定める条件での
持続時間メモリーチャンネル 999チャンネル バンク数:26 サイズ・重量 [サイズ]幅58×高さ110×奥行32.5(mm)
※突起含まず
[重 量]アンテナ・付属電池含め約260g標準付属品 アンテナ・リチウムイオンバッテリーパック・
ベルトクリップ・USB電源アダプター・USBケーブル(長さ約1m)価格 \79,200前後 2025年5月現在の楽天販売
価格 - 2.デジタルモード対応で高価格帯
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2025年5月現在で販売されているハンディタイプの国産ワイドバンドレシーバーは、アイコムの「IC-R6」と「IC-R15」、アルインコの「DJ-X82」と「DJ-X100」4機種です。それぞれ参考価格は以下の通りです。
【アイコム】 IC-R6 :\19,800 IC-R15 :\49,800
【アルインコ】DJ-X82 :\24,200 DJ-X100 :\79,200
やはり、唯一のデジタルモード対応機ということもあり、ハンディタイプのレシーバーでは最も高い価格設定です。エアバンドワッチに特化して考えるなら、ちょっと選択肢としては難しいかな・・・というところですが、「せっかく購入するならエアバンド以外のジャンルも」という方にはお勧めしてもいいと思います。
なお、警察や消防・自衛隊・海上保安庁・携帯電話・デジタル化された私鉄の通信など、暗号化されている通信は、このレシーバーでも受信することができません。デジタルモードの各種通信を楽しみたい方は、あらかじめ本製品の仕様と、聞きたいジャンルのデジタル通信モードを確認してください。
- 3.小型軽量ボディに詰め込まれた多彩な機能
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「DJ-X100」の重量は、アイコムの「IC-R15」と同じ「260グラム」で、サイズは数ミリ単位で小さくなっています。
このサイズにデジタルモードを含む多機能が搭載され、さらにテンキーボードまで付いているというのに驚かされます。
全体のデザインは右の画像のような感じです。大型の液晶表示にテンキーボードを備えています。画像には映っていませんが、上部には音量調整や周波数変更などに使用する2連のダイアルが付いています。
テンキーボードが装備されているとはいえ、多くの機能を使いこなそうと思うと、全ての操作を覚えるのは大変です。マニュアルをダウンロードしてスマホやパソコンに保存しておき、必要な時にすぐ参照できるようにしておくとよいでしょう。
- 4.リチウムイオンバッテリーパックが標準付属
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「DJ-X100」には標準で「リチウムイオンバッテリーパック」が付属しています。12~15時間の稼働が可能ですので、出発前にフル充電しておけば1日問題なく使えます。
万一の電池切れに備えるなら、オプションのバッテリーパックを購入しておけばいいでしょう。ただ、バッテリーパックはいざ使おうと思ったら劣化していて使えなかった・・・というリスクがありますので、コンビニでも購入できるアルカリ乾電池が使えるほうが、私としては安心ですのでお勧めです。 なお、アルカリ乾電池を使用するにはオプションの乾電池ケースを購入しておく必要がります。
- 5.表示色を変更できる、日本語対応の液晶表示
- 6.レシーバー単体でACARSの受信・表示が可能
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「ACARS」とは、「Aircraft Communications Addressing and Reporting System」の頭文字を取ったもので、航空機と地上局でデータ通信を行っているシステムです。航空機の便名や機種・出発地・目的地・現在の飛行高度・速度・位置などがデジタルデータでやり取りされています。
周波数は131.250MHzまたは131.450MHzが使用され、アナログのワイドバンドレシーバーでも対応しています。ただしアナログでこの通信を聞いてもノイズのような音が聞こえるだけで、解析するにはパソコンとソフトウェアが必要になります。
しかし「DJ-X100」ならパソコンなどは不要で、直接ACARSを受信することができます。解析されたデータは液晶画面上に表示され、便名や位置情報などがテキストで表示されます。ただし、位置情報表示機能には対応していません。
実際には、受信環境などによりなかなか情報が表示されないことがあります。より確実にACARSを受信するなら付属のアンテナよりも高感度な長いアンテナや、実践編で紹介している「D190」などの屋外固定アンテナなどを使用することをお勧めします。
- 7.DJ-X100解説まとめ
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以上、アルインコのデジタル対応ワイドバンドレシーバー「DJ-X100」について解説してきました。
「DJ-X100」のおすすめポイントをまとめてみます。
- (1)ハンディタイプでは唯一のデジタル通信モード対応機種
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やはりこれですね。2025年5月時点では、ハンディタイプ唯一のデジタル対応機種です。アナログのエアバンドワッチ以外にも、デジタルの業務無線などいろいろなジャンルを楽しみたければ、DJ-X100の一択になります。
- (2)日本語対応の大型液晶表示とテンキーボード
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2.0インチで、背景色とフォント色が変更できるカラー液晶を備えています。表示は日本語に対応しているので、メモリーネームなども判りやすい名称を付けることができます。
また、メンブレンスイッチのテンキーボードを備えているので、高い操作性も良好です。
- (3)無料でダウンロードできる各種ソフトウェア
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メモリー編集用のユーティリティや、デジタルモードを活用したパソコンでの位置表示ソフトウェアなどが、メーカーのホームページから無料でダウンロードできます。
また、本体プログラムの修正ツールなどもダウンロードできますので、メーカーに返送する手間などをかけず、適時最新のプログラムに自分で修正することができます。
やはり2023年発売の新しさを感じる機能が多く搭載されています。画面の見やすさ、操作性の向上も非常に高いレベルで図られています。
旧モデルからの買い替えにバッチリと思いますが、ワイドバンドレシーバーを初めて購入される方にも自信をもってお勧めできます。
\50,000は多少高く感じるかもしれませんが、永く使うことを考えれば損をすることはないはずです。
ワイドバンドレシーバーは、全国のアマチュア無線機器販売店などで取り扱っています。家電量販店やホームセンターでは、一般的に取り扱っていません。お近くに取扱店が無い方は、下記通販サイトで購入できますので、オプションも併せて購入にご利用ください。
ALINCO ワイドバンド
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