- 1.DJ-X82の主な仕様
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最初に「DJ-X82」の主な仕様を記載します。
項 目 仕 様 備 考 受信可能周波数 108~470MHz 標準では一部非対応周波数あり 受信電波形式 AM/FM/ワイドFM(FMラジオのみ) 使用電源 ニッケル水素充電池×2本(DC2.4V)
単三型アルカリ乾電池×2本(DC3.0V)
外部電源:DC5V(USB端子)バッテリー持続時間 ニッケル水素充電池:約12.5時間
単三アルカリ乾電池:約15時間メーカーの定める条件での
持続時間メモリーチャンネル 通常メモリー:1000チャンネル
クイックメモリー・クイックサーチパス
各200チャンネルサイズ・重量 [サイズ]幅58×高さ96×奥行31(mm)
※突起含まず
[重 量]アンテナ・付属電池含め約200g標準付属品 アンテナ・ニッケル水素充電池(2本)・
ベルトクリップ・USBケーブル(長さ約1m)価格 \24,200前後 2025年5月現在の楽天販売
価格 - 2.価格を抑えたテンキー付きの機種
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2025年5月現在で販売されているハンディタイプの国産ワイドバンドレシーバーは、アイコムの「IC-R6」と「IC-R15」、アルインコの「DJ-X82」と「DJ-X100」4機種です。それぞれ参考価格は以下の通りです。
【アイコム】 IC-R6 :\19,800 IC-R15 :\49,800
【アルインコ】DJ-X82 :\24,200 DJ-X100 :\79,200
4機種のうちでは安いほうから2番目になります。しかし最安値の「IC-R6」は2010年の発売ですから、それより14年新しいと考えると、「DJ-X82」の価格は十分に安いと言っていいでしょう。
しかも「DJ-X82」はテンキーボードを備えていますので、操作性・機能性をこの価格差で手に入れることが出来ると考えれば、高い買い物ではないことが理解できると思います。
少しでも初期投資を抑えたいなら「IC-R6」、操作性と価格のバランスを考えるなら「DJ-X82」と言う選択が考えられますね。
- 3.ライバルと同じ軽量級
- 4.付属バッテリーで12時間以上使える
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「DJ-X82」には標準で「ニッケル水素充電池が2本」付属しています。この充電池をフル充電した状態で約12.5時間の使用が可能です。
また、市販の単三型アルカリ乾電池を使うことも可能で、その場合は約15時間使用できるようになります。どちらの場合でも、朝から十分に1日外出先で使うことができると言えるでしょう。ただし、セットする電池の種類(ニッケル水素充電池/アルカリ乾電池)を変える場合、「セットモード」で電池の種類を変更しておく必要があります。これをしないと、電池残量の表示が正しく行われなくなります。これはやや面倒ですね。
なので、12時間を超える長時間使用が想定される場合は、オプションのニッケル水素充電池を予備として購入しておくことが推奨されます。なお、オプションではない市販のニッケル水素充電池を購入して使う場合、充電が出来なくなる、メーカーの保証が受けられなくなるなどの問題が生じることがあります。
- 5.液晶表示はアルファベットと数字のみ
- 6.無料で使えるメモリー編集ソフト
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「DJ-X82」にはUSBケーブルが標準で付属しています。このケーブルを使ってパソコンとレシーバーを接続すれば、メモリーの編集がパソコンで出来るようになります。
ここでのポイントは、「編集ソフトが無料でダウンロード出来る」ということです。アイコムの場合、メモリーの編集にはオプションの「プログラミングソフトウェア」を購入する必要があります。もちろん、有料のソフトだけあってメモリーの編集以外にも本体設定なども出来ます。
アルインコの場合は、メモリー編集ソフトはメーカーのホームページから無料でダウンロードして使うことができます。航空管制では多くの周波数を使っていますので、エアバンドワッチの経験が長くなるとメモリーされる周波数も多くなってきます。メモリーの編集・管理も結構大変です。
メモリー編集ソフトが無料で使えるのは、レシーバーを購入する際の、大変大きなポイントになると思います。
- 7.DJ-X82解説まとめ
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以上、アルインコの最新ワイドバンドレシーバー「DJ-X82」について解説してきました。
「DJ-X82」のおすすめポイントをまとめてみます。
- (1)見やすい大型カラー液晶表示
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大型のカラー液晶表示が採用され、また日本語表示なので情報が判りやすく、見やすくなりました。IC-R15の最大アピールポイントだと思います。
- (2)聞きたい電波を逃さないデュアルワッチ機能
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多くの周波数を使う航空管制を聞く上で、デュアルワッチ(2波同時受信)機能は非常に有効に使えそうです。管制のハンドオフを聞き逃したり、空港での写真撮影時には目的の航空機の管制交信を聞き逃したり・・・という失敗を防いでくれそうな機能、ぜひ活用してみたいものです。
- (3)Bluetooth機能搭載で快適エアバンドワッチ
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Bluetoothイヤホンを接続すれば、煩わしいイヤホンケーブルから解放されるため、屋外や機内での快適性がアップ! イヤホンケーブルの断線リスクも無くなります。
※Blutooth Ver 5.2準拠
やはり2023年発売の新しさを感じる機能が多く搭載されています。画面の見やすさ、操作性の向上も非常に高いレベルで図られています。
旧モデルからの買い替えにバッチリと思いますが、ワイドバンドレシーバーを初めて購入される方にも自信をもってお勧めできます。
\50,000は多少高く感じるかもしれませんが、永く使うことを考えれば損をすることはないはずです。
ワイドバンドレシーバーは、全国のアマチュア無線機器販売店などで取り扱っています。家電量販店やホームセンターでは、一般的に取り扱っていません。お近くに取扱店が無い方は、下記通販サイトで購入できますので、オプションも併せて購入にご利用ください。
ALINCO ワイドバンド
レシーバー
【DJ-X82】ソフトケース
【ESC-68】スペア用ニッケル
水素充電池
【EBP-179】
基礎編 | 機器編 | 実践編 |
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アルインコのワイドバンドレシーバー DJ-X82を解説

「DJ-X82」は2024年8月に発売された「アルインコ」のワイドバンドレシーバーです。現在発売されているワイドバンドレシーバーの中では最も新しい製品です(2025年5月現在)。
アルインコは1976年から無線機器の製造を初めており、49年の長い歴史があります。
DJ-X82は、2万円台の購入しやすい価格帯でありながら、操作性の良いテンキーボードを備えています。また、単色ですが大きくて見やすい液晶表示も操作性の向上につながっています。
携帯性の良いサイズのボディにテンキーボードを備え、それでいて価格も抑えられたDJ-X82、操作性と価格にこだわるならこの1台、と言って良い製品「DJ-X82」を解説します。
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