基礎編 機器編 実践編

その他の周辺機器

 航空管制は、ハンディタイプのワイドバンドレシーバーが1台あれば聞くことができます。空港の送迎デッキや、空港周辺の公園などで航空機を見ながら聞く分には、レシーバー以外に何も無くても十分楽しめるでしょう。

 

 しかし空港への道中の車内や、自宅内で聞こうとするとどうしてもレシーバー単体ではクリアな受信は出来ないことが多くなります。

そんな時に、よりエアバンドワッチを快適にしてくれる周辺機器として、携帯型のアンテナや外部スピーカーなどがあります。

 

 これらの周辺機器を持っておくと、特に自宅での受信では快適性がグッと向上します。予算に余裕があればぜひそろえておきましょう。

1.アンテナ

 ハンディタイプのワイドバンドレシーバーには、標準でアンテナが付属しています。これらのアンテナは、比較的短めで小さいものが多く、受信感度と携帯性の両立が図られています。

 アンテナには、対応する周波数により理論上必要な長さが決まっています。難しい話になりますが、物理的に短いアンテナは電気的には理論上必要な長さになっていますが、その分ロスが生じてしまいます。それは受信感度の低下要因になります。

 

 なので、出来るだけ理論値に近い長さの方が良いのですが、航空管制で使われている周波数帯のアンテナを理論値の長さで作ると、おおよそ50cm程度の長さが必要です。これでは携帯性が非常に悪く、使い勝手も良くありません。

 

 そこで、出来るだけ性能が低下しないように工夫しながら、長さを短くするわけですが、やはり長いアンテナのほうが感度が良くなります。エアバンドワッチにおいても、長めのアンテナのほうが多くの管制交信をクリアに聞きやすくなります。

 

 自宅でエアバンドを聞くときは、「エアバンドを自宅で聞くなら屋外アンテナを設置」のページで解説しているように、やはり屋外に常設用のアンテナを設置する方が良いです。

 

 下記に、ハンディタイプのワイドバンドレシーバーで使える携帯型のアンテナを紹介します。各製品とも大手通販サイトで購入できるリンクを用意していますので、ご利用ください。

メーカー 型番 サイズ・重量 特徴
第一電波工業 SRH1230 長さ:47cm
重量:43g 
長さ47cm、少し長めなので携帯性には
劣りますが、受信感度を重視するなら
お勧めのアンテナです。
第一電波工業 SRH103 長さ:4.5cm
重量: 15g 
携帯性を重視した短くて軽量なアンテナ。
ただしやや太めです。その分、意外と受信
性能も確保されています。
コメット AB-1230H 長さ:30cm
重量:30g 
携帯性と受信性能を両立させた製品です。
ただし、やはりレシーバー付属のアンテナ
より長くなります。

 

2.外付けスピーカー

 ワイドバンドレシーバー内蔵のスピーカーは、レシーバー本体サイズの制約から小型のスピーカーが組み込まれています。通常の使用ではこれでも不便を感じることはないと思いますが、ワイドバンドレシーバーをご自宅で使用する場合は、内蔵のスピーカーではやや音量が不足する感じがあります。

 

 そこで、自宅では外付けスピーカーをレシーバーに接続すると良いです。レシーバーにはイヤホンジャックが装備されていますので、ここに外付けスピーカーを接続します。外部スピーカーは内蔵スピーカーより出力が大きい事が多いですし、スピーカーそのもののサイズも大きいものが使えます。

 製品によっては音量調整が出来る外付けスピーカーもあり、より快適な音量で管制を聞くことが出来るようになります。

 

 下記にお勧めのスピーカーを紹介します。通販サイトの購入リンクもぜひご利用ください。

メーカー 型番 サイズ・重量 特徴
第一電波工業 P810A 幅113×高93×奥行49mm
重量:265g
アンプ内蔵、スピーカー単体で
音量調整のできるスピーカーです。
ただし、DC13.8Vの電源が必要です。
第一電波工業 P610 幅75×高69×奥行31mm
重量:190g
シンプルでコンパクト。電源不要で
簡単に設置できるスピーカーです。