ワイドバンドレシーバーってどんなもの?

 エアバンドを受信するのに必要な「ワイドバンドレシーバー(広帯域受信機)」。

あまり一般的には馴染みがないので、どんなモノなのかピンときませんよね。そこで、「ワイドバンドレシーバ」とは何なのか、特徴などを簡単に説明します。

 

 

ワイドバンドレシーバとは

 「ワイドバンドレシーバ」とは、日本語で「広帯域受信機」とも言います。

その名の通りワイドバンド・・・つまり非常に広い周波数帯域に対応したレシーバ(受信機)です。

 「受信機」という事ですから、電波を発射する(送信する)機能はありません。判りやすく言えば、ラジオと同じようなものです。なので、誰でも購入して使うことが出来ます。特別な資格は必要ありません。

 

 中には、「ラジオを使ってもエアバンドは聞けるの?」という疑問を持つ方もいると思います。

そこで、次にラジオとワイドバンドレシーバの違いを説明します。

ラジオとの違いは?

 「ワイドバンドレシーバ」とラジオの決定的な違いは、受信周波数範囲の違いです。

一般的に言う「ラジオ」は、中波帯のAM放送や超短波帯のFM放送に対応しています。放送局からの放送電波を受信するのが目的ですから、対応する周波数も限られています。

(中波帯:526.5~1,606.5KHz、超短波帯:76,1~94.9MHz)

 

 これに対しワイドバンドレシーバは、いろいろなジャンルの通信を受信する事を目的に製造されています。なので、中波帯付近の低い周波数から、超短波帯以上の高い周波数まで広く対応しています。

 また、ラジオ放送にもAMやFMがあるように、無線通信ではいろいろな形式の電波が使用されています。ワイドバンドレシーバはこれらにも対応するため、AMやFM以外にも普通はあまり聞き慣れない「SSB」といった形式の電波にも対応しています。

 

 エアバンド(航空無線)は、ラジオ放送とは全く異なる周波数帯を使用していますので、これに対応する「ワイドバンドレシーバ」が必要となるのです。

どんなものが受信できるの?

 当然ですがエアバンド(航空無線)を受信する事が出来ます。

その他にアマチュア無線、AM・FMラジオ放送、タクシーの配車指令、公共事業(上下水道)などの

業務通信、JRなどの鉄道関係の指令、消防の消火活動などの通信を聞くことが出来ます。

 

 ただし、消防やタクシーの敗者指令などの無線通信は、現在ほとんどがデジタル化されています。このため市販のワイドバンドレシーバでは聞くことが出来ません。

一部、アナログで交信している事もありますので、これらを聞くことは可能です。

その他の通信も、最近はデジタル化が進みつつあります。今後ワイドバンドレシーバで聞ける業務用通信は減少するかもしれません。

 

 しかしエアバンドについては、今後も現在の通信方法のままアナログのままだと思います。

エアバンド(航空管制)は世界共通で行われています。なのでデジタル化するには、1か国だけでどう

こう出来る問題ではなくなります。

 また、アナログにはデジタルにない特徴があり、これがエアバンドには非常に有効です。ですのでエアバンドを聞いてみたいとお考えなら、安心してワイドバンドレシーバをご購入ください。

 

 ※羽田空港のクリアランス・デリバリー等、デジタル通信に変わっている部分もあります。

 

現在市販されているレシーバ

 2024年8月現在、無線機器販売店や通信販売で入手できるワイドバンドレシーバを製造しているメーカーは「アイコム」と「アルインコ」の2社で、ハンディタイプが4機種、デスクトップタイプが1機種です。それぞれ以下の製品が販売されています(私の調査です)。

【アイコム】

 (1)ハンディタイプ IC-R6・IC-R15(2023年12月発売)

 (2)デスクトップタイプ IC-R8600

【アルインコ】
 ハンディタイプ DJ-X100・DJ-X82(2024年8月発売)

 

このうちアイコムの2機種については、詳細に仕様や特徴などを別ページで解説しています。

 

 IC-R6 解説ページはこちらをクリック   (メーカ製品ページはこちらをクリック)

 

 IC-R15 解説ページはこちらをクリック    (メーカ製品ページはこちらをクリック)

 

 IC-R8600 解説ページはこちらをクリック  (メーカ製品ページはこちらをクリック)

 

どこで購入できるの?

 ワイドバンドレシーバーは、アマチュア無線用の無線機やアンテナ等を取り扱っている販売店で

購入する事が出来ます。また、電子部品の販売店でも取り扱っている場合があります。

 

 しかし携帯電話の普及により、アマチュア無線の需要が減少し、アマチュア無線機器の販売店は

非常に少なくなりました。このため、お住いの地域によっては店舗が非常に遠方になる場合もあり

ます。

 

 現在はインターネット通販での購入が簡単になり、ワイドバンドレシーバーも大手通販サイトで

ワイドバンドレシーバーが購入できます。

 例えばアイコムの「IC-R6」とアルインコの「DJ-X82」は、Amazonや楽天市場でおよそ2万円台で購入が可能です。

その他の通販サイトでも購入できるところは多いと考えます。よくご利用になるサイトで検索して

みて下さい。

 


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 上記リンクより、Amazonまたは楽天でのご購入が出来ますので、ご利用ください。

 

 

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